11/14/2019

立場変われば

この1ヶ月は、ほぼ毎日職人さんが出入りして、改装の打ち合わせ、
仕事場を移したり、生活も変わり、怒涛の日々だった。
朝から晩まで、全く落ち着かない。
そんななか、だからこそなのか、いろいろと気付くこともある。

僕は今回の改装工事で依頼主になり、お客様の立場がよく理解できた。
いつもはお店の人間ですが、お客様がどんなことを思いながら依頼されるのか、
期待や不安、コミニケーションの大切さなど。

依頼主は求めることに応えてほしいし、
受注者は気持ちよく仕事したいし、


また実際に工事に入った現場を見れば、
職人さんの気持ちよさも分かるし、営業の必要性がよく分かる。
仕事の役割での立場。

職人は、自分が思う「いい仕事」をこなしたいし、
営業は、お客様の望みを汲む「いい仕事」をしたいし、


よく、よくわかるので、できるだけ気持ちよく仕事していただきたいし、
できるだけ気持ちよくお支払いしたい。
今回施工をお願いしたのは、「なんでも出来る出来る」と前向きでポジティブな方。
予算は少なく、問題は多い案件だったかもしれませんが、様々なアイデアで応えていただきました。
予算は少ないですが、私にとっては大きな金額の投資。
今回はいろいろな立場のいろいろな思いがよく理解できました。


さて、今回の大改装は、この建物が好きになってしまったからに他ならない。
9年前、廃墟になっていたこの建物だけど、他にない、
良い部分しか目に入らなくて、最高にワクワクした。
それを活かす最低限のインフラ(水道、電気、ゴミ、雨漏り、窓、、、)に
お金が掛かることを目の当たりにして尻込みしてしまったけれど、
ここで過ごしてみて、やっぱり他にない、良い部分を活かしたくて、
今回それを思い切ってやってみたかった。
工事が進むにつれ、9年前のワクワクがようやく目の前に開けた。
傍から見たら、廃墟を前にワクワクしている僕が不思議だったみたいだが、
その時、廃墟の中に僕が見ていた、この建物の気持ちいいところ、
これが現実に見えてきた。

店も作業場も3Fのスペースもまだ、ごちゃごちゃの未完成だけど、
少しずつ整ってきて初めて見えた風景を、友人が「いいなあ!」と言ってくれる。
でしょ、でしょ!自分がいいなあと思っていたところを言ってくれると、とてもうれしい。

そして、これからのこと。
この数年、「伝えること」を意識してきた。
僕の経験から得たこと、いいなあと思ったことをどんどん共有して、共感を広げる。
そして、次の世代につなげる。
そのために、このお店。

今週をもって、改装工事はほぼ終わりますが、これから1Fのコーヒショップの
メニュー、時間や人員など実務の煮詰め、配置や引っ越しや、床のペンキ剥がし(笑)
まだまだやるべきことが多く、1Fのオープンやバイク業務の通常化までお時間いただきますが、
どんどん良いお店になっていきますので、どうぞご了承願います。









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