◆KAWASAKI A7
・車両整備
各種整備ご依頼のA7初期型。 こちらの車両は初めて見ました!
タンクやヘッドライト周り等、W1Sのデザインとほぼ共通のようですね。
現在までの整備状況をご報告です。
まずはフロント周りの整備。
Fブレーキ清掃作業を実施。
ダストを落として古いグリスを除去。ブレーキシューはまだまだ大丈夫でした。
ハンドルを切るとゴリゴリと動きが渋かったので、ステムを確認。
グリスが切れて、やや固着気味でした。
キレイに清掃。レース&ボールは大丈夫でした。
グリスをたっぷり塗って組付け。動きもスムーズになりました!
分解ついでに、オーナー様持ち込みのFフォークブーツも交換。
次にリヤ周りの整備実施。
分解して、Rブレーキの清掃。こちらもシューは大丈夫でした。
続いて、エンジン関係の整備実施。
「フケが悪く、点火タイミングがズレているかもしれません。」と伺っていましたので、
ジェネレーター駆動ギヤの位置合わせを確認。
赤丸線の「クランク⇔クラッチ⇔ジェネレーター」の各歯車に刻印された合いマークを一致させて正常な点火時期になります。
クラッチの歯先をを確認すると、〇〇と✕✕の2種類の刻印がありますね。
現状は、〇〇の間にジェネレーターの合いマークが合っています。
マニュアルを調べてみると、年式によってはクラッチ⇔ジェネレーター間にアイドルギヤが入るようです。
その場合はアイドルギヤの合いマークを〇〇に。
(参考:A1SSエンジン)
アイドルギヤ無しの本エンジンの場合は、✕✕の間にジェネレーターの合いマークを。
う~ん、ややこしいですね...。とても勉強になりました。
これで点火時期が正規の状態に。更に点火ポイントで微修正して完了。
持ち込んで頂いたOH済みのオイルポンプ組付け。
オイルラインのエンジン側のバンジョーは持込の新品へ交換。
エンジン停止時のオイル流出防止、逆流防止のチェックバルブ機構になっているので、交換しておくのは良いと思います。
2stオイルタンクのストレーナーも持込の新品へ交換。
キャブレター分解・清掃。
残りの作業も進めていきますので、もう少しお待ち下さい。
カワサキはマニュアルの所々に誤記や説明不足(?)が見受けられるので結構大変ですね...。
でも、完璧過ぎない所、扱い難さを含めた強烈な個性が、また魅力的だと思います。
内山
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